東京の地下を走る電車は、じつは2つの会社が運行しています。だからこそ旅の前に知っておきたいのが、都営地下鉄と東京メトロの違いです。同じ駅を共有し、路線図も一緒に描かれ、ホームさえ隣り合っていることもあるのに、きっぷは別々に売られています。つまり「都営」と「メトロ」の違いは、運賃の高さや乗り換えの組み立て方に静かに効いてくるのです。東京の地下鉄はこの2社が重なり合ってできており、見分け方さえ覚えれば意外とかんたんです。
東京の地下鉄は2社ある
東京メトロ(東京地下鉄株式会社)は民間企業で、2社のうち規模が大きいほうです。運行するのは9路線——銀座、丸ノ内、日比谷、東西、千代田、有楽町、半蔵門、南北、副都心の各線です。いっぽう都営地下鉄は公営で、東京都交通局が運行し、4路線——浅草、三田、新宿、大江戸の各線を持ちます。両社を合わせれば都心のほぼ全域をカバーし、郊外の私鉄へ直通運転することも多いため、足元で会社が変わっても、ずっと「同じ地下鉄」に乗っているように感じられます。
都営とメトロの見分け方
いちばん早い見分け方は、駅名標や駅番号に付くラインカラーの英字です。東京メトロはG・M・H・T・C・Y・Z・N・Fを使い、銀座線はG、丸ノ内線はM、東西線はTといった具合です。都営はわずかA・I・S・Eの4文字——浅草線(A)、三田線(I)、新宿線(S)、大江戸線(E)だけ。駅番号がこの4文字のどれかで始まっていれば都営、それ以外の地下鉄なら東京メトロだと判断できます。
ロゴでも確かめられます。東京メトロはハート型の青い「M」マーク、都営は東京都のシンボルであるイチョウの葉をあしらった緑のマークです。各路線に固有の色も割り当てられているので、英字さえ分かれば、あとは路線図の色が案内してくれます。
2社の違いが運賃に効く理由
実用上の落とし穴はここです。両社は別会社なので、都営と東京メトロを乗り換えると2つの運賃体系にまたがって支払うことになります。東京メトロだけで完結する移動は1回分の運賃ですが、都営線に乗り換えた瞬間、もう1つの初乗り運賃が加わります。両社をまたぐ乗継割引は公式に用意されていて合計額を少し安くしてくれますが、それでも同じ会社内で完結する移動よりは明らかに高くつきます。
観光ならここを細かく気にする必要はほとんどありません。1日じゅう路線をまたいで動くなら、両社を1枚でカバーする共通パスを使えば、乗り放題は会社の境界を無視するので、この問題そのものが消えます。自分でルートを組むときだけ、無理のない範囲で1社にまとめておくのが、シンプルな節約のコツです。
それぞれが運行する路線
有名な路線名の多くは東京メトロにあります。歴史ある銀座線、うねるように走る丸ノ内線、多くの通勤客が頼る東西を貫く東西線などです。都営の4路線はその隙間を埋めます。空港とつながる浅草線、南北を結ぶ三田線、西へ延びる新宿線、そして他線が届かない街まで達する深く環状の大江戸線です。
その個性は、実際に打ってみると体で分かります。都営なら/play/asakusaや、深い環状の/play/oedoを走らせてみて、東京メトロの/play/ginzaや/play/tozaiと打ち比べてみてください。
打ちながら路線図を覚える
どちらがどの路線を運行しているかを体に入れる一番の近道は、自分で電車を走らせることです。Tokyo Rail Typingでは路線・出発駅・方向を選び、各駅の名前を打つと電車が進みます。1回ごとにタイム・CPM・WPM・正確性・駅別ラップが表示され、英字の路線記号も自然と記憶に残ります。
もっと知りたい方は、都営地下鉄とは何か、より広い視点の東京メトロとJRの比較、そして東京の地下鉄パス案内を出発前に読んでみてください。あとは会社を1つ選び、1路線を端から端まで打ってみましょう。銀座線か浅草線から始めて、どちらの路線を先に覚えられるか試してみてください。
